さっきまで兄弟なかよく遊んでいたのに、気が付くといつの間にかケンカに発展していることってありますよね。
1日に何回も兄弟ゲンカが起こるともうウンザリ。
「どうしてなかよくできないの?」「どっちが悪いの?」「いいかげんにして」と子どもたちを責めてしまうこともあるでしょう。
ここで気になるのが、子どもがケンカをしたら、「いつ、どのように対処するか」です。
「やめなさい」と言って間に入っていくか、または、そのまま放っておくか。悩みますよね。
ケンカが起こった場合、どのように対処したらいいのでしょうか?
基本的には本人たちに任せる
手が出たり、取っ組み合いのケンカになったりと、ひどいケンカでない限り、兄弟ゲンカは、親は口出しせず、終わるまで本人たちに任せます。
このように言われると、「大丈夫なの?」とびっくりする方もいるでしょう。でも大丈夫です。
生きていくうえで、人間関係においては人とぶつかり合うときが必ずあります。
むしろ、誰とも一切対立せず、永遠になかよく過ごしていくことの方が難しいもの。
ですから、ケンカが起こってしまったことを責めるよりも、どのように解決するのかが大切です。
兄弟ゲンカは、人と対立したときに、どのように解決したらよいかを学ぶ絶好のチャンスなのです。
とはいえ、ケンカがエスカレートすると、つい手が出てしまうことも。
そんなときは、親が介入しましょう。
親が介入するのは子どもが叩いたり、罵倒したりしたとき
子どもが相手を叩いたり、激しく罵倒し始めたら、親の介入のタイミングです。
子どもが手を出す前に介入できればよいのですが、手が出てしまった後に気づくこともあります。
その場合は、気づいたらすぐに介入して止めましょう。
また、「死ね」などの暴力的な言葉を言ったときもやめさせます。
兄弟ケンカの対処のしかた
一方の子の話だけを聞くのではなく、必ず兄弟双方の気持ちに寄り添います。
叩いてしまった子には、「何かイヤなことがあって叩いてしまったのね」と声をかけます。
叩かれた子には、「叩かれたら悲しいね。痛かったね」と声をかけます。
子どもは親に気持ちをくんでもらえると、気持ちが落ち着きます。
この後、子どもが何か訴えてきたら、じっくり話を聞いて、「そうだったのね」「○○だったのね」と受け止めます。
ここでは、どちらが悪いのかはジャッジせず、話を聞くだけに留めましょう。
この時点で、子どもたちはケンカなど忘れて、ケロッとしていることが多いものです。
この後の対応は、年齢にもよりますが、次のように進めていくとよいでしょう。
まだ小さい子の場合は、ぎゅ~っと抱きしめてあげましょう。
「え、そんなことでいいの?」と思うかもしれません。でも、実はスキンシップは何よりの対処法なのです。
もう少し年齢が進んだ子の場合は、「どうしたらよかったと思う?」と聞いて、自分で解決策を考えさせます。
こうすることで、子どものコミュニケーション力と問題解決力を高めることができます。
また、暴力や暴言に対しては、「してはいけないこと」であるということを冷静に説明する必要があります。
暴力や暴言は、精神的にも肉体的にも人を傷つける行為であることをやさしい言葉を使って、わかりやすく伝えましょう。
兄弟ゲンカの対応については、同性の兄弟であっても、異性の兄弟であっても変わりはありません。
上記のポイントをおさえながら進めていきましょう。
兄弟ケンカを少なくするには
親にとって、兄弟ゲンカを見るのは辛いもの。
できるだけケンカをしないように、ケンカになる前にできることがいくつかあります。
ケンカの原因の1つは、「親に気にかけてほしいという訴え」であることがあります。
たとえば、兄弟にやきもちをやく、親に甘えたい、注目してもらいたいなど、何か悩みやストレスを抱えている子どもからのSOSのサインなのです。
日頃から子どもたちによく話しかけるようにしたり、スキンシップを取ったりして、子どもたちを安心させ、健やかに日々を過ごせるようにしましょう。
そうすることで、ケンカをしようとする気持ちが少なくなっていくでしょう。